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Channel: 船橋競馬 千葉県調教師会公式ブログ
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馬と共に。大ベテラン向山昇厩務員勇退

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張田京厩舎の厩務員で、これまで数々の名馬たちを手掛けて来た大ベテランの
向山昇さんが、先月末で厩務員を勇退しました。

向山さんが船橋競馬場の厩務員になったのは2011年の秋から。
その前には大井の荒山勝徳厩舎で馬に携わり、
定年退職目前となった2011年9月にはテラザクラウド(馬主:海野修太郎様)で東京記念(SII)を制覇。
TCK退職の花道を飾りました。

その時の写真がこちら


有終の美を飾る優勝に、笑顔がまぶしかった




それから何日かしたある能力調教試験の朝、
船橋の馬場出入り口付近を歩いていたら、
「おはよう!早いね。元気かい?」と声を掛けてくれる厩務員さんが。
そこには「TCK」のヘルメットをかぶった向山さんの姿がありました。
(船橋は定年がないのです)


船橋では川島厩舎の一員として、JRA重賞ウイナーの肩書を背に南関に転入したアーリーロブストや、
プリンシパルS(オープン)の勝ち馬ケイアイライジンを担当。

アーリーロブストは幼い頃、競走馬生命が危うくなるほどの大病をしましたが、
関係者の尽力で病を克服。

その話を聞いた向山さんは
「そういうことがあったせいか、人に従順でとても素直な馬だね。
なんとか勝たせたいと思って頑張っているよ」
と話していました。

(2014年 アーリーロブスト(現在札幌の乗馬クラブに在厩)と)


ケイアイライジンでは川島正太郎騎手騎乗で2012年の報知グランプリカップ(SIII)を制覇。

レース後、川島正太郎騎手が、
「向山さん、すごい
馬がすごく良くなった」と開口一番言っていたのも印象的でした



過去にはダイオライト記念を3連覇したエドノボル(川島正行騎手)など、数々の名馬たちを手掛けた向山さん。
「馬一家の生まれ。子供の頃に病気になった時には馬に命を救われたこともあるよ」と話してくれたこともありました。

2015年7月に開業した張田京厩舎ではロジータの孫・オルキスリアンなどを担当しました。

オルキスリアン 入厩してきた頃。(2015年夏)


2016年1月 デビュー戦で快勝したオルキスリアン


厩舎の洗い場で、張田京調教師 オルキスリアンと向山さん


「とうちゃん(向山さん)はホントに長い間名馬を育てて来たからね。
競馬場で引退式ができたらよかったけど。
長い間お疲れ様だね」(張田京調教師)

「競馬場で引退式を」の言葉から、
皆さんにその功績を知ってもらって、みんなで送り出してあげたい・・・
そんな張田京調教師の気持ちが伝わってきました。


先日、張田京調教師主催で、厩舎関係者やゆかりの人々が集まって
「送別会」が行われました。


昔ながらの職人の厳しさも感じさせた向山さんでしたが、
普段はとても優しく、
馬についていろいろと教えてくれたりもしました。

「馬に人生捧げてるなぁ。幸せ大事にしろよ」なんて、
ニコニコ笑いかけてくれたり、
私の目の前でゴロゴロ転がってついて来る猫を見て
「ずいぶんなついてるねー」なんて馬を引きながら笑っていたり。

向山さんご自身も猫が好きだそうです

今後は親戚が経営する牧場で馬との時間を続けていくそう

向山さん、いつもありがとうございました。
長い間おつかれさまでした。

お元気でお過ごしください

またいつかお会いしたいです

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